積んでたけど、もっと早く下巻読めばよかった…!
これなら上下巻に分けなくてもよかったと思うよ。
上巻を読んだだけだと、各々のクリエイター達の作品にかける情熱や、グツグツした人間関係に精神を削られる。
モノを産み出す人たちの気性とか、作品へのこだわりとか、感情を剥き出しにする生き方に怯みつつ惹かれたり、振り回される。
でも下巻で、リリアの登場からチヨダコーキの偽物とか、コーキの天使ちゃんの正体とか、もろもろ明かされていって、最初に振り回されたのが嘘みたいに晴れやかな読了感。
ここの住人たちは、己の産み出す作品で認められたい、人々の心を動かしたいと望む、本気の人達。
彼等の作品に対する思いは色々あるけど、作品へのこだわりとかの描写にふれると、情熱ってこういうことなのかな。クリエイターすごい。
環はアメリカの生活が合ってる気がする。激しい気性で、個人的には苦手なタイプ。
それでも、彼女の中のチヨダブランドへの愛やプライド、優しくしてくれた人達への感謝とか、温かい(熱い?)心がきちんと土台にあって、それが彼女が人を惹き付ける要因にもなってると思う。
そしてコーキ、それはギリギリだぞ!と言いたい(笑)
でも彼の気持ちも暖かくて、外から見る分には全く問題ない…かな。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
辻村深月
- 感想投稿日 : 2018年2月9日
- 読了日 : 2018年2月8日
- 本棚登録日 : 2011年11月26日
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