新装版 テロルの決算 (文春文庫) (文春文庫 さ 2-14)

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  • 文藝春秋 (2008年11月7日発売)
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刺す方、刺される方、両者に等しい眼差しをあて、イデオロギー的に立場を取らず、クールに、しかし情熱的に文章を編んでいく。実に素晴らしいドキュメンタリーだ。ちょっとした一文が優しく、かつ重い。

浅沼は幼少の一時期を除いて、血のつながった人間との「狎れ合った」関係の中で生活したことがなかった。義母という他人、友人という他人。結婚しても子供が生まれなかったから、彼の身の回りには妻という他人、幼女という他人、秘書という他人しかいなかった。234ページ。

みたいな、ちょろっとでてくる、どきりとする文章が。

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感想投稿日 : 2012年8月18日
本棚登録日 : 2012年8月18日

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