猫と幽霊と日曜日の革命 サクラダリセット1 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2016年9月22日発売)
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本棚登録 : 814
感想 : 51

サクラダリセット1で記載していますが、シリーズを通しての感想です。

総括
お話として面白いと感じるが、万人に理解できるかと言われればそうではない作品。読者を選ぶ作品ではあると思う。能力系の話が好きな私にとっては、最良作。
言葉の使われ方に注目して読んで欲しいと感じる。主人公の少年が誰かを説得する場面が多く描かれているが、そこの言葉の選び方、普通の高校生ではない。人生n周目?というくらい。一巻一巻に好きなフレーズがあり、出会って良かった作品だと思っている。
お好きな言葉を探してみてください。

選んだ理由
覚えてないけど、超能力系だからだと思う。

あらすじ
記憶保持の少年と世界をリセットする少女の、
世界を少しでも幸せにする話

良かった点
超能力系といえばそうであると言える内容であった。わたしの好みに沿っている。
ミステリーの亜種。起こってしまった現象をどうすれば幸せな結論になるかを考えて、リセットを繰り返す。謎解きではないが、一種のミステリーだと考える。
言葉の選び方が好き。もとはスニーカー文庫であり、KADOKAWAの文庫になるに当たって、言葉を少し変えたらしい(あとがきの情報)。
スニーカー文庫と比較しながらまた読んでいきたいと思った。
また、比喩的な表現が多い。そこが面白く、考えさせられる内容である。直接的な話ではなく、間接的に説明することで、ハッとし、考えてしまう。作中の言葉を借りるなら、伝言である。

悪かった点
春綺に対して、苛立ちが起こる。そうはならんやろっていう思い込みをしてしまう。反省。

好きなフレーズ
隣にいる人が笑うことを、幸せと呼ぶんだ
これは5巻に出てくるフレーズであるが、私にとっての幸せの定義である。隣にいる人という言葉で、1人じゃないこと、笑顔になると言う言葉で、楽しみ、喜びを表現していると思っている。
作中のある老人の言葉であるがゆえに、簡潔かつ重みがある。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年2月11日
読了日 : 2024年2月11日
本棚登録日 : 2024年2月11日

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