2006年の同名映画の原作だが、映画とはかなり違う。最大の違いは、映画では柴咲コウが演じたヒロイン・二宮が、小説では45歳の太ったオバサンであるところ。
映画版は、織田裕二演ずる主人公と二宮の淡いラブストーリーでもあった。対して、この原作にはラブストーリー要素が皆無で、徹頭徹尾「お仕事小説」になっている。
違いはあっても、これはこれで面白い。
小説のほうが、県庁や舞台となるスーパーの仕事内容が詳細に描かれている。
ただ、話があちこちに飛んで、やや構成が散漫だ。
二宮と20歳になる息子の関係の描写とか、別れた夫とのやりとりとか、「これ、いらんだろ」と思ってしまった。
映画のほうが、はるかにストーリーがスッキリとしている。脚本家の仕事ぶりがプロである。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本の小説
- 感想投稿日 : 2022年2月25日
- 読了日 : 2022年2月25日
- 本棚登録日 : 2022年2月25日
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