読み終えて、シーオとロビンの中で太陽系外惑星がワクワクする場所であったように、地球がそう思える場所である未来に向かっていけると諦めずにいたい。繊細で優しすぎるロビンには、困難な現実や有害と思われる存在はひどく心痛めるものだったであろう。それでも諦めることなく常に進み続けたロビンにとって、せめてママのことをたくさん知れたことが救いになっていたら良いなと思う。
宇宙生物学者である父シーオ・バーン。亡き妻アリッサは弁護士で動物愛護家。9歳のロビンは精神が不安定だが絶滅危惧種を少しでも救いたいと心から願う。
脳科学研究はロビンにとって希望が持てる未来に繋がると思いたかったのだが、政治や感染症などの現実はとても大きな障害だった。現実は一方で守られる立場のものもいるのだろうが、バーン親子にとっては決してそうではなかったことがなかなかにやり切れなく感じる。科学が閉ざされてしまったシーオにもせめて何か救いが見つかって欲しいと思う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年3月17日
- 読了日 : 2023年3月17日
- 本棚登録日 : 2023年3月17日
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