増補 日本美術を見る眼 東と西の出会い (岩波現代文庫 文芸 158)

著者 :
  • 岩波書店 (2009年12月16日発売)
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本棚登録 : 229
感想 : 15
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西洋美術と日本美術を対比させる中で、日本人のものの感じ方にも迫っている本。
筆者によれば、日本美術はには西洋と比較し以下のような特徴がある。
・視点が一点ではない、複眼的。
・対象を切り取り、他を捨象している。樹木の一部分だけを描いたり、背景を金にするなど。
・日本では「美」は対象に備わっている特殊な性質ではなくて、対象に触発された心の世界の問題、感じ方の問題。
・四季や絵巻など、うつろうものを枠にはめずに表現。西洋では一コマ一コマ切り取っている。
・文字も美術として絵画の中に散らされている。
日本美術が西洋に与えた影響についての論考も面白い。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2014年8月6日
読了日 : 2014年8月5日
本棚登録日 : 2014年8月5日

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