私たち、やりたいこと・やらなければならないことを「まだ準備ができていない」「もう少し準備してから」という理由で先延ばしにしがちですが、それをとりあえず「見切り発車」してしまって、進みながら力をつけるべし、そうした方が力がつく、と説きます。見切り発車に尻込みしてしまうときには、「~なので、仕方なく」という、自分ではどうにもならない「なにごと」かを理由に使え、とも。(私が自分で一番使っているのは、家族や友人に公言してしまうという方法です。見栄っ張り、恰好つけがりの人にはよく効きます。)
著者はフランス文学の研究者で作家ですが、この方が物書きになったきっかけは、友人が雑誌「ふらんす」の編集部と勝手に話をつけて連載を書かされることになったことだそうで、「もっと準備してから」と思ったものの見切り発車で連載をはじめ、それが翌年にサントリー文学賞を受賞し・・・。
第1章「死ぬまで上昇カーブで力をつける」、その一節「読書こそ「進ながらつよくなる」ための王道である」などなど、私に刺さるタイトルが目次に踊っていたので、最近は楽天かアマゾンでしか本を買わない私ですが、本屋でそのままレジに持っていきました。
自分の中で「もうちょっとしてから」「そのうちに」を連発しているかも。。。と胸が苦しくなったアナタ、そうそこのアナタ、はじめに、と第1章だけでも構わないので読んでみてください。エッセー風なので、さくっと立ち読みできてしまいますが、著者と出版社に敬意を評して相応の対価をお支払いただくのもよいでしょう。
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- 感想投稿日 : 2015年7月4日
- 本棚登録日 : 2015年7月4日
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