作家が作家と業界を描くとこうなるのか。。こわっ。
しかし、有森も東十条も遠藤もとても魅力的なのが。。すごっ。
有森はエピソードごとに作家として成長し
成長とともに人格も変わっていく。
エピソードとエピソードのすきまの年月に作者は一言も触れず
回り舞台のように さっと時間が進むのが小気味よくて効果的。
有森の姿はしかし 極端なだけで私たちと変わらない。
私たちと異なる決定的なところはイノセンス。
作家を作家として生きながらえさせるのは
「書かずにはいられない」何か純粋な心の動きなのでしょう。
実生活がどろどろしていようが 怨念を内に秘めていようが
作品を書く そのこと自体が純粋なのでしょう。
だから私は 有森と東十条が嫌いになれなくて。
そうして作家ではない遠藤の存在だけが
ストーリーの展開につれて薄れていくようで。
知らなかったものをたくさん見て 感じることの多い作品でした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2015年12月2日
- 読了日 : 2015年12月2日
- 本棚登録日 : 2015年11月5日
みんなの感想をみる