我らが隣人の犯罪 (文春文庫 み 17-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (1993年1月9日発売)
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本棚登録 : 6447
感想 : 524
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中学生のときが(今のところ)人生で一番本読んでいた時期なんですが、当時映画化されて流行ってた『ブレイブストーリー』も素通りしている天邪鬼な自分、これが恥ずかしながら初の宮部みゆき作品。

本自体購入したのは卒論を書いていた大学4年時。教師に関する小説から得られる教師論について筆を進めていて、なかなか先生を題材にした小説ねぇなーと難儀していたところで見つけたのがこの作品。結局読まずじまいだったのです。笑


文体に少し引っ掛かりのある部分があり粗さは感じられたけど、ストーリーの着想や展開が面白かったのでさほど気になることもなく。どの短編もはっきりまとまっていてテンポよく読みやすい。『誰か』『今夜は眠れない』『火車』は積読しているのですが、先に短編集であっさり読んで正解だった。

"サボテンの花"、心を読み取るトリックに唸らされただけでなく、子供達と教頭の関係性も美しくてうるっときた。解説で北村薫先生(読者じゃないのに先生って言うのも小っ恥ずかしいが)が「短編推理小説の名作」と言うのも納得。気持ちよくなれる。

小説って、こう、読みながらワクワクするもんだったな、としばらくネット漬けで活字を避けてきた人間には良い起爆剤になりそうです(隙自語)

【読了時間:4時間7分 / 2日】
久々の読書でスタミナがないのと、YouTubeでRISING SUN FESTIVALの生配信観ながら読んで寝落ちしたのでこのランニングタイム。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2020年8月16日
読了日 : 2020年8月16日
本棚登録日 : 2018年12月20日

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