ようこそ地球さん (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1972年6月19日発売)
3.77
  • (273)
  • (307)
  • (457)
  • (22)
  • (5)
本棚登録 : 4268
感想 : 214
4

あとがきによると名作「ボッコちゃん」から選考漏れした作品を収録したとのこと。だからと言って面白くないかというと、そこは星新一、圧倒的なクオリティのSSが揃っています(ただあちらに比べるとブラックな要素強め?)
シチュエーションは近未来を舞台にしたSFと、共通してますが、そこから、ホラー系、コメディ系、ほっこり系と多種多様なお話が入っており、流石の一言。
個人的に好きだったのは「セキストラ」「天使考」「ずれ」「復讐」「処刑」「殉教」。
特に「処刑」と「殉教」は人間の死生観に強く問いかける内容となっており、考えさせられる内容でした。 
短編集の最後を締めくくるのが「殉教」なのもある意味著者なりの風刺というかそういう意図もあるんですかね、考えすぎかな?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2023年7月
感想投稿日 : 2023年7月12日
読了日 : 2023年7月12日
本棚登録日 : 2023年4月11日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする