金田一耕助VS明智小五郎 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2013年3月23日発売)
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感想 : 17
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「明智VS金田一って銘打たれたら、そりゃ買うしかないじゃない><
最近の角川さんは、本当にいい仕事するわあ…「推理小説は講談社と創元!」一辺倒だった私の主張もそろそろ変える時が来たかしら…(嬉)。

山Pと伊藤英明さん主演でドラマ化決定してるらしいですが、彼らが好きで本作を手にすることになったお嬢様方には、若干読むのが辛いかも知れません。どう見ても玄人向けですよ、これ(´・_・`)oh…

要の殺人トリック自体もなかなか凝ってますが、それ以外の小さな小技がまあフリーク向けです(笑)。遊び心が利いてると言えばそうなんですが、そうでなくとも本筋が二転三転する推理展開を見せるので、あまりミステリに親しんでない方には優しくないような…。

こういうパスティーシュ物は、もちょっと軽口でもいいんじゃないかな。でも、それだと本家のファンは満足できないのかな(OvO)

原作の空白期間を埋めようとしたり、原作で軽く触れられるに留まった事件を掘り起こしたり。芦辺先生の両作家へのオマージュがたっぷり込められています。


◉明智小五郎対金田一耕助…探偵・金田一耕助の目の前で起こった凄惨な殺人劇。歪み合う両家の人間達には、しかしいずれも堅固なアリバイがあった。

◉《ホテル・ミカド》の殺人…サンフランシスコのホテルで奇妙な殺人事件が発生した。室内にはハラキリした日本人の死体と、現地の娼婦の死体。冴え渡るコフスキー(笑)の推理やいかに?

◉少年は怪人を夢見る…親に捨てられた《彼》を引き取った、白髪白髯の怪しげな老先生。ある日、《彼》は孤児の自分に降りかかった恐ろしい事実を耳にする。

◉黄昏の怪人たち…怪人二十面相は、今宵もまんまと目的の宝をせしめて颯爽と姿をくらませるーー筈だった。袋小路で発見されたのは、気絶した怪人と、彼が盗んだ宝剣に胸を刺されて絶命した男の死体だった!果たして、紳士怪盗は殺人者と成り果てたのか?

◉金田一耕助対明智小五郎…「この家の者どもを一人残らずこの世から消し去ってやるーー」
さる名家に現れた怪人物の言葉通り、一人また一人と姿を消す家人。依頼を受け解明に乗り出した金田一耕助だが…。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ●推理小説(国内)
感想投稿日 : 2013年4月7日
読了日 : 2013年4月7日
本棚登録日 : 2013年4月7日

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