碧李は2年生で陸上部に復帰した。そして初めての大会。この1冊はこの大会のお話。読み終わると、たった一つの大会の朝から夕方がこんなにもドラマチックで濃いのは当たり前だけど、あらためて、たった1日の物語で1冊というのはすごいなと感じてしまった。碧李は5000メートルに出場する。なかなかよいタイムが出ずに本番を迎えてしまった。新たなライバルの出現。三堂貢。レース前のひどい言葉。心を乱す碧李。しかし、レースが進むにつれ、心を乱したのは貢だとわかる。競い合いたくても競えない力の差があったはずなのに、ついていく碧李がいた。気力だけではどうにもならないはずなのに、碧李は走りながら壁を取っ払った。「走りたかった」人の「走り」が返ってきた。これからはリアルなライバルになっていくのかな。確かに競っていないのかもしれないけれど、2人がおもしろいレースを見せてくれたらいいな。貢はむかつくやつだけど、碧李の力を引き出してくれそうだから、出会えてよかったんだと思う。県大会に向けて、どう戦っていくのか、楽しみに次を読もうと思う。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2018年3月25日
- 読了日 : 2018年3月25日
- 本棚登録日 : 2018年3月25日
みんなの感想をみる