ビジネスマンのための「行動観察」入門 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社 (2011年10月18日発売)
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「いたずらに対象者を増やして表面的な調査」を行った結果、検証に時間がかかってアイディアが古びてしまう…という事態にならないよう、本書の手法は、少ない対象件数でもいいので、まずは「行動観察」して、仮説を立てることを推奨する。
そして「その仮説に基づいたソリューション案を考えた後、そのソリューションを簡易に導入して、その効果を確認する」という進め方が、スピーディーかつ知的で新鮮だった。

スーパー銭湯の待合コーナーにいるのは男性か子供
→飲み物を買うのは主に子供なので、自動販売機も子供に売れそうなものが1番良い場所に設置されている
→しかし、子供が飲み物を買うためには、お父さんの承認が必要
→「つまり、飲み物を楽しんでもらおうと思えば、買うのが子供中心であっても、まずはお父さんに買う気になってもらったほうがよい」
→自動販売機は風呂上がりにお父さんが飲みたくなる飲み物を全面に出す
→結果、売り上げが上がる
というソリューションの流れなど、面白い事例がたくさん紹介されていて興味深い。

私は営業職なので、優秀な営業マンの行動の特徴として事例が上がっていた、どのお客さんにも「必ず一つ小さな親切をしてくる」というのを実践してみたいと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年4月13日
読了日 : 2022年4月13日
本棚登録日 : 2022年4月13日

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