子供を育て上げ、亭主も見送った桃子さんがたどり着く「もう自分は何の生産性もない、いてもいなくてもいい存在、であるならこちらからだって生きる上での規範がすっぽ抜けたっていい、桃子さんの考える桃子さんのしきたりでいい」「おらはおらに従う」という「山姥」みたいな自由な境地に、目の前が開けたような気持ちになった。
こんなにも老いることに希望を持たせてくれる小説に初めて出会った。様々な老境の発見を、オリジナリティ溢れるやり方で後続に伝えてくれた、作者の若竹さんに感謝。
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- 感想投稿日 : 2022年1月6日
- 読了日 : 2022年1月6日
- 本棚登録日 : 2022年1月6日
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