夕暮れ巴水: 林望の日本美憧憬

著者 :
  • 講談社 (1998年10月1日発売)
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本棚登録 : 35
感想 : 3
4

久しぶりに大満足の一冊。
正直、一緒についてくる
リンボウ先生の詩や散文が邪魔だけど(笑)
彼が巴水を紹介してくれなかったら
私は一生この素晴らしい画家と出会っていなかった
と思うので、大目に見ることにするか
(えらそうだな、おい)

リンボウ先生いわく
「夕暮れを描かせたら最高」の画家・川瀬巴水は
大正から昭和初期にかけて活躍した人です。
でも、浮世絵に似た画法のそれは
たいして画壇の評価がなかったらしく
長い間日の目を見ることがありませんでした。
先生はふとしたきっかけで
彼の版画を手に入れてからはまっちゃって
自分が収集した絵に
詩などをつけて出版するに至ったわけです。

たしかに夕暮れも素晴らしいけど、明るいのも私は好き。
「天草より見たる温泉ケ嶽」なんて
どうしたらこんな綺麗な色が出せるんだろう
っていうくらい素敵。
夕暮れものでは「麻生の夕」なんか
コローの絵と構図も色合いも似ていて
すっごく心惹かれました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 美術工芸・デザイン
感想投稿日 : 2023年7月7日
読了日 : 2007年12月23日
本棚登録日 : 2023年7月7日

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