四騎士になぞらえられるGAFAも万全ではない。会社は古くなり、優秀な人材は公開前のオプションを求めて流出する。あの無敵に思えたIBMもマイクロソフトも落日を迎えた。第五の騎士として出てくるのはアリババかテスラかウーバーか、、、
・グーグルとアマゾンは脳に、フェイスブックは心に、アップルは性に訴えかける、という図式はやや単純化しすぎだが、経営学のプロらしい分析とNYタイムズに対する個人的な思い入れが熱い(著者はグーグルに記事の引用を許しているのはよくないとして、知人のファンドマネージャーに株を買わせて取締役会に乗り込んだりもしている)
・アマゾンはマーケットプレイスの売上が40%を占めている。
アレクサに電池のおすすめを聞くとアマゾン・ベーシックのものを勧めてくる。
ホールフーズの店舗はアマゾンの配達拠点となると同時に返品場所にもなる
・iPhoneのシェアは18.3%にすぎないが、業界の利益の92%を占めている。OSの分布を地図にしてみるとマンハッタンは全面的にiOS、ブロンクスにいくとアンドロイドなど貧富の差がはっきりしている。iPhoneは持ち主が完璧に近い存在であり、性的な魅力があるというシグナルなのだ
1999にジョブズがアップルに戻るとすぐ、GAPのブランディングを向上させたCEOのミッキードレクスラーを役員会に迎えた。その二年後、最初のアップルストアが出店された。インターネットの時代に逆行していると嘲笑されたがこれこそがアップル製品を高級品へと押し上げることとなった。現在でも店舗1平方フィートあたりの売上は5000ドルで、小売業では最高である(二位はコンビニだが50%の差がある)
・FBはメディア企業なのだが、メディア企業の株価は一般に低いし、メディアを名乗ると内容に責任を持たないといけなくなるので名乗らない。しかし、メディアは通常バランスをとろうとする(左派の記事が多いと感じたら保守派の記事を載せるとか)が、SNSはクリック数を増やすために偏向していく。
・グーグルの成功はエリック・シュミットをCEOとして雇ったことだ。サン、ノベルでマイクロソフトに挑み、二回とも破れたシュミットにとって、ビル・ゲイツはモビーディックとなった。
私たちにはグーグルのアルゴリズムの仕組みはわからない。しかし、それを自分自身の記憶よりも信頼しているし、自分のキャリアや人生を賭けるくらいに信頼している。
- 感想投稿日 : 2019年1月13日
- 本棚登録日 : 2019年1月13日
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