初読。マスメディアは作品優位の前提を謳い上げ、文明批評の桂冠を社会学者に与えてしまった。美術家と批評家は棲み分けを始め、共に保守化という洗練を目指して自家撞着に陥いり、批評では東浩紀的な言語遊戯化が、実社会においては椹木野衣が提示した「悪い場所」としての日本が加速的に可視化されつつある。本書はアントニオ・ネグリを足がかりに美術批評が当代一級の文明批評になりうるという可能性に迫った、骨太の美術雑誌である。素晴らしい!
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- 感想投稿日 : 2012年11月24日
- 読了日 : 2012年11月24日
- 本棚登録日 : 2012年11月24日
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