映画「陰陽師」の野村萬斎にすっかり感化されながら読んだ為、人物画全て映画のキャストで脳内再現されたのは云うまでも無い。
映画の後に初めて活字の「原作」に触れた訳だが…
これはこれで、「言霊(名・呪術)」についての概念を明らかに、且つ面白く描かれて居る為、興味深いものではあった。
何より夢枕獏独特の描写や世界観、色彩に恍惚として仕舞う。
文章自体の面白さ其れ以上に、幻惑させるものがある一冊である。其れは言葉でもあり、情景でもあり、人物でもある。『陰陽道』が幻想で無く、至って現実的な観点から産まれる事を犇と想わされた。
此の時代の斯様な文化は、興味深いと思う。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
~2009
- 感想投稿日 : 2010年10月15日
- 読了日 : 2010年10月7日
- 本棚登録日 : 2010年10月7日
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