イノセント・ゲリラの祝祭 (上) (宝島社文庫 C か 1-7)

著者 :
  • 宝島社 (2010年1月8日発売)
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本棚登録 : 5020
感想 : 318
5

最近の医療系エンターテイメントと言えば、
この「バチスタシリーズ」と
「ブラックジャックによろしく」が記憶に新しい。

「ブラックジャック」が医療行為の問題を
テーマにしているのに対して、
「バチスタシリーズ」は医療にまつわる制度を
問題にしていて、その設定の緻密さと、
現役の医者が書いているという説得力も含んだ上で、
よりエンターテインメントとして昇華していると思う。

正直、興味があることではない薄いテーマな上に、
理解するのが難しいのに(aiについて)
読んでいて、わくわくが止まらない。
さあ、はやく下巻を読もっと!


医療に全く詳しくないから、
このシリーズを通して伝えようとしている
テーマのひとつ「aiの必要性」のついて、
ここまで執拗に訴える必要があるのか。
物語を読んでいる限りでは
この訴えは正しいし必要の様に思うけど、
一方だけの主張だけを鵜呑みにして
信じるのも危険な気もする。

海堂先生がリアルで訴えていることに
興味を持たせることが目的なんだろうけど、
高度なエンターテイメントとして
昇華されている作品なだけに、
盲信は危険なのではないだろうか。
(自身で調べて、支持するのは何の問題もないし、
むしろ推奨したいと思ってますよ)
ということを念頭に置きながら、
桜宮サーガに付き合っていこうと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2010年1月10日
読了日 : 2010年1月6日
本棚登録日 : 2010年1月6日

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