「父親」や「姉」との近親相姦を通して「愛」を描いた小説。
小説の中に虚実入り混じる日記が含まれる多重の構造となっており、戸惑った。
私は愛とは欲望であり、有無ではなく濃淡であると思っている。形はあってないようなのもだとも。だから受け取り方や表現方法によって、小説の人物のようにこじらせることになるのだろうと。
ところで、著者はこの小説で「不可能な愛である近親相姦を、選ばれた愛に聖化することをこころみた」そうだけれど、私には聖性を見出すことはできなかった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説・その他
- 感想投稿日 : 2016年7月24日
- 読了日 : 2016年7月24日
- 本棚登録日 : 2016年7月24日
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