西の魔女が死んだ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2001年8月1日発売)
3.84
  • (5313)
  • (5105)
  • (6324)
  • (695)
  • (156)
本棚登録 : 44561
感想 : 4989
3

梨木香歩 著

あまりに有名な「西の魔女が死んだ」を今更ながら
読了。タイトルはまるで絵本のような作品を想像してしまう…惹かれるタイトル。
淡々としているが、わりとリアル…でも、西の魔女がいる世界(おばあちゃんの家)では、気持ちの良い風が吹いていて…自然との営みの中の暮らしが、とても心地良い。
梨木さんの作品は(と言っても、まだ2作目なんだけど…)花や植物たちの息遣い、そこにある林や緑
の情景が手にとるように感じられるのが、すごいと思う。
しかも、花や草木、鳥の名前まで、色々知れて楽しくてワクワクしてしまう。ジャムの作り方やエプロンの作り方まで、そこで、おばあちゃんに伝授されてるような親近感を持って読んでいられる。
まず、何より、おばあちゃんの居なかった私には、羨ましい限りだった。(こんな、素敵なおばあちゃん居ていいなぁと素直に感じる場面が多くて…)
大好きなおばあちゃんといた幸せな時間に、心のしこりを残したまま、お別れするのは悲しかったけど、人はいつでも生きてるうちは、まだまだ、時間も残っていて、やり直すのに十分な時間があると思ってしまうものだ…まさか、死んじゃうなんて、それは、とても呆気なくて、残された者は後悔しか残らない。どんなに生きてる間に、よくしても後悔は残るものだと私なりの持論はあるが、
「ニシノマジョ カラ ヒガシノマジョ へ
 オバァチャン ノ タマシイ、ダッシュツ、
 ダイセイコウ」というメッセージ見た時は
心から良かったって思った。
人は自身も含め、残念ながらお別れのサインを送る事は…なかなか出来ないものだから。
この魔女のようなお話にすんなり入っていけたのは、私自身、子どもの頃から少し霊感がある…なんて言えば、気味悪く思われそうだが(実は、みんな、子どもの時は持っているんだ、少し、感じ方が敏感か?どうかだけで…)子どもの時は 何か、不思議な体験しても、自分もまわりの子どもたちも、全く不思議な感じがなくて…素直に「すごい!」なんて言われて、得意になった事もある しかし、大人になるにつれ、勘が働くというか感受性が強いのか?ここの空間にうけつけないものを感じるという感覚くらいで、絶対に霊感強いなんて思われては駄目だって思うようになった
気味悪がられるだけだと気づいたからだ。
だんだん…子どもの頃より不思議な体験はしなくなったし、大人になるにつれ、霊感的なものも当てにならなくなったので、何故か安心していたのだ、、しかし、
なくならないものが一つだけある 
友達や親や身近な存在で付き合ってる人が遠くに行ってしまう時、必ず、前夜か当夜に夢で見てしまうのだ〔ディジャブみたいな感じ〕本当にそれは、転勤であったり、(転勤だとか引越しだと、ほっとする)亡くなる前だったり…こんな才能とも呼べない嫌な予感の夢は…とても残念だが、いつも当たっており、嫌になる。
でも、この作品読んでると、人には皆んなそれぞれの悩みや…厄介事があるって事なんだなぁと妙に感慨深く、感じた。
余談が多くなり過ぎたが、知っていても、おばあちゃんがそうしたように、答えを示すのではなく、自分で考えて自分で決めるのを見守ってくれる優しい存在になることが大切だと思えた。

解説で 裸足で立ってみて下さいと書いてあった
「靴と靴下を脱ぐのは、最初ちょっと抵抗あるかもしれませんが、きっと何かが目覚めるような感覚を体験出来ると思います」
そして…私は思い当たった 随分前に 沖縄宮古島に旅行に行った時、砂山ビーチに出るまでの間、狭い砂利道のような所から、「騙されたと思って 靴と靴下を脱いで歩いてみて下さい!本当に気持ちいいから…」とバスガイドさんに言われ、嫌々というかグズグズととりあえず、靴と靴下を脱いで歩いてみた
それがもう、一気に子どもの時の解放的な気分と心地良い感覚に感動した
そうなんだ!文句ばかり言ってないで、いいという事は試した方がいいし、妙に勘が、勝手に働く私でも、自然と寄り添って生きていけば、大丈夫って気持ち!!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年5月25日
読了日 : 2020年5月25日
本棚登録日 : 2020年5月25日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする