体系的な読書法がまとめられた一冊。
学校の国語の教科書では文学が中心のため、ビジネス書や哲学書、雑誌といった本の読み方については教わることはなかった。
小説などは楽しく読めたらそれでよいが、今年は小説以外の本にも挑戦していきたいと思いこちらの本を手に取った。
1940年刊行の本だけあって文章は硬いが、具体的に説明してくれるので、とても分かりやすかった。
本の読み方には4つのレベルがあるという。
◎レベル1:初級読書
読み書きのまったくできない子供が、初歩の読み書きの技術を習得するためのもの。
◎レベル2:点検読書
短時間で系統立てて拾い読みし、その限りでわかるすべてを学ぶこと。
◎レベル3:分析読書
何についての本であるか見分け、内容を解釈した上で、著者に賛成するか、反対する。
◎レベル4:シントピカル読書
1冊だけではなく、1つの主題について何冊もの本を相互に関連づけて読むこと。
まず「点検読書」が大事。読書は選書から始まっていると言ってよい。人生の中で読める本は限られているから、大まかにその本の概要を把握し、次のレベル「分析読書」に値するかどうか判断するのである。多くの本が点検読書で十分だったのか、と少し驚いた。
次の「分析読書」はほとんどやったことがない。ここでのレビューも読むのが小説なこともあり、自然と批評でなく感想文になる。批評するならば、書き手が伝えようとしていることを理解した上で、正しく批評しなければならない、ということが書かれていた。
最後の「シントピカル読書」は、大学の卒論(卒研)のときくらいかな。普段の読書でここまで極められたらカッコイイね。
読書から学びを得たいと思ったなら一読の価値がある一冊だと思う。
- 感想投稿日 : 2024年2月13日
- 読了日 : 2024年1月13日
- 本棚登録日 : 2024年1月10日
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