パンドラの匣 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1973年11月1日発売)
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本棚登録 : 4258
感想 : 341

希望に満ちた二つの物語。
太宰治もこんなに明るく爽やかな青春小説を書くんだ!

「パンドラの匣」は、結核療養所で病気に負けずに明るく精一杯生きる少年の話。友へ宛てた手紙という形で物語は展開していく。看護助手のマア坊や竹さんへの恋心。少年の想いが明らかになる瞬間、書簡形式ならではのトリックにやられた。とても好きだったんだね。

「正義と微笑」は、中学生の内面が日記形式で描かれる。なぜ人生に勉強は必要なのか。ここにその答えがあった。…あれ?太宰治ってこんなに情熱的な人だったかなと思うほど、きらきらと眩しかった。

いつか、子どもがなぜ勉強するのかと訊いてきたら、迷わずこの本を手渡そう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年9月8日
読了日 : 2023年9月1日
本棚登録日 : 2023年8月28日

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コメント 4件

1Q84O1さんのコメント
2023/09/09

ひろさん
太宰治は読んだことないですが、明るく爽やかというイメージはあまりないです…
本作は太宰治の違った一面が見られる作品なのかな…
あくまでも太宰治を読んだことがない私の勝手な思い込み、イメージですw

ひろさんのコメント
2023/09/09

1Qさん♪
太宰治なのに明るく爽やかすぎて驚きましたよ~!
先日、私が太宰治の本を読んでると知った母が心配そうな顔をしたので、別に病んでるわけじゃないよ!と必死で弁解しておきました(^_^;)
やっぱりそういうイメージですよねw
この本は間違いなく太宰治の違った一面が見られます( * ¯꒳¯ )b

1Q84O1さんのコメント
2023/09/09

必死に弁解!w
ひとつ勉強になりました!
人前では太宰治は読まない方がよいw
もし読むなら「パンドラの匣」にしておきましょう

ひろさんのコメント
2023/09/09

やはり「人間失格」とかの印象が強いのでしょうねぇ
そうですね!人前で読むなら「パンドラの匣」がお勧めです( *ˊᵕˋ)ノ

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