三四郎の青春時代の不安や戸惑いが描かれる。
熊本から東京の大学に入学した三四郎は孤独を感じていたが、理系男子の野々宮先輩や与次郎、広田先生に出会い、少し明るさを取り戻す。
そんな中で、都会育ちで知的な美禰子と出会い、強く惹かれていく。
美禰子は野々宮先輩と付き合っているのかと思えば、三四郎に好意があるような態度もみられる。そんな彼女に三四郎は翻弄されてしまう。
いやしかし、乙女心って難しいなぁ。
私も三四郎と同じく鈍感な方なので、この美禰子という女性の態度はよくわからなかった。
美禰子は三四郎に野々宮先輩のことを「責任を逃れたがる人だから、丁度好いでしょう」という場面がある。
もしかしたら、野々宮先輩に好意を抱きながら煮え切らない態度にやきもきして、そんな彼に嫉妬させるために三四郎に近づいたのかもしれないし、純粋に三四郎に惹かれ始めていたのかもしれない。
当時は結婚相手が勝手に決められてしまったり、女性から想いを告げることなど難しい時代。
だから「ストレイシープ(迷える子)」という言葉でなんとか伝えようとしていたのかな。
迷える子とは三四郎のことだと思って読んでいたが、振り返ると美禰子自身のことだったのかもなぁ。
それにしても、昔にも草食男子っていたんだね。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2023年7月6日
- 読了日 : 2023年6月28日
- 本棚登録日 : 2023年6月28日
みんなの感想をみる
コメント 3件
1Q84O1さんのコメント
2023/07/06
ひろさんのコメント
2023/07/07
1Q84O1さんのコメント
2023/07/07