世界的に評価が高いイスラエル人作家による38の掌編集。物語の不条理性の高さ、イスラエルという作家の出自によるバックボーン、ある意味二重の「わかりづらさ」を持っているはずなのに、なぜか親しい。不条理な人生を生きる、優しく弱い人々の物語が、圧倒的に変テコに変換されて描かれる。いいね。好きです。
一冊を通じて、妄想による現実逃避というモチーフが、様々に形を変えて現れるのだけれど、きれいにオチのつく「嘘の国」など、私もやっぱりお気に入り。すごい奇想だよね。
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- 感想投稿日 : 2020年8月27日
- 読了日 : 2020年8月27日
- 本棚登録日 : 2020年8月27日
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