中学三年生の北沢良一は同年代の自殺した少年について考えるなど人生に厭世観を持っていた。そんな時、同学年の野球部のエースである羽根木徹也を通じて、重症の腫瘍で入院中の上原直美を知る。直美は自分のおかれた境遇にもめげずに懸命に生きようとする。直美や徹也に会うことによって良一の人生観が変わっていく。
↑↑↑Wikipediaより
【むりして生きていても
どうせみんな 死んでしまうんだ
ばかやろう】
十一歳で命を絶った少年が 飛び降りたアパートの壁に残したメッセージ。
良一はたびたび そのアパートを訪れ 少年が飛び降りた13階から下を覗き込む。
中学3年生の夏。受験、友情、恋。
良一は悩んでいる。
頑張って勉強しても上がらない成績。偏差値という数字で“入りたい”高校ではなく、”入れる”高校は決まってしまう。
自由に演奏するピアノは好きだけれど 音楽学校に入るには演奏に点数が付けられふるいにかけられる。
ピアノ教師の母からは「音楽学校に行きたいの?プロになれると思ってるの?」と。
夢に敗れ 望まない仕事をしている父からは「将来のことは二十歳になったら考えろ。今はとにかく勉強しろ」と言われる。
良一の頭の中にふとよぎる言葉
「ばかやろう」
死んだら 努力も夢も 何もなくなるんだ。
人はなんの為に頑張るのか。自分はどこに向かって頑張っているのか。
「おれたちはみんな十五歳だ。いちご(1 5)同盟だ。」 良一と 徹也は 病気の直美の姿を通して 「生きる」ことを考え始めます。
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いちごって、甘酸っぱいほうのじゃなくて
15歳ってことだったのか。
こんなことで自殺を考えるのかと大人は思うだろう。でも中学生は見えている世界がすべてで、小さな箱の中でもがき苦しんでいる。
先日、息子の高校から呼び出しがありまして。
欠席日数が多いとのこと。
「就職でも 進学の推薦でも それで選んでもらえなくなるよ。なんとなく休みたいで休んでるなら会社では通用しないよ」と。はい、わかります。先生が親身になって心配してくださっていることは。それはそれは息子が言葉を話し始めた頃から「こんな繊細すぎるこの子は社会に出てちゃんとやっていけるのだろうか??」とこちとら絶賛不安継続中ですわ!中学で結局卒業まで教室入れなくて 高校では楽しそうに学校通ってて「欠席日数より出席日数の方が遥かに多いじゃん!やったね!」という考えが甘いってことは! 学校を欠席してしまう理由を聞かれて「自分は何も出来ない」と泣いている息子に ただ背中さすって「大丈夫だよ」しか言えなかったわたしも母親としてどうなんだってことは!
でも言いたいんです。泣くくらい悩んでることがもう偉いよって。悩むのも落ち込むのも泣くのも笑うのも 全部生きてなきゃ出来ないからね。なんだったら呼吸してるだけで偉い!もう存在が尊い!!
すみません。後半はモヤモヤ吐き出しただけです。スッキリしました。
今は高校PTAの役員会来てます。バッタリ息子を見かけたら大きく手を振ろうと思います。(子どもが嫌がるタイプの親)
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三田誠広さんの作品は
高校生が主役の『 春のソナタ 』
大学生が主役の『永遠の放課後』があり
青春三部作となっているようです(急に)
- 感想投稿日 : 2023年10月20日
- 読了日 : 2023年10月20日
- 本棚登録日 : 2023年10月20日
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