共震 (小学館文庫 あ 16-5)

著者 :
  • 小学館 (2016年3月8日発売)
3.58
  • (17)
  • (30)
  • (35)
  • (7)
  • (2)
本棚登録 : 310
感想 : 18
4

 いまだ東北は震災復興からは程遠いという現実がある。
 日本人はそのことを完全に忘却している。

 震災復興に携わっていた県職員が毒殺された。
 大和新聞の宮沢賢一郎は独自に事件を追う。
 一方、警視庁捜査二課の田名部は震災復興費に絡むブラックマネーを追っていた。
 宮沢と田名部の追う先に、震災を食い物にする組織が明らかになっていく。

 3月11日のあの日、日本の広範囲で大地震と複合災害に震え上がったはず。
 しかし、忘れやすい日本人は東北の現実を見ていない。知らない。
 作者の「震災復興の現実を見ろ」という声が伝わってくる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2018年9月1日
読了日 : 2018年9月1日
本棚登録日 : 2018年9月1日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする