現場論: 「非凡な現場」をつくる論理と実践

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  • 東洋経済新報社 (2014年10月24日発売)
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 いままでモヤモヤしていた現場の問題が言語化されていて、なるほど!と手を打った。

 現場には二つの主体がある。

①業務遂行主体
②人材育成主体

 しかし、①と②にはリスクがある。
 
 ①の業務遂行主体には刹那的な達成感というリスクがある。
 たいていの現場は本当に毎日同じ仕事の繰り返しではなく、現場判断が必要な「異常処理」が発生する。
 この異常を処理する達成感により、現場は単調な反復業務に耐えられることができるが、反面、刹那的な達成感は、現場を思考停止に追い込むリスクがある。
 本来は、異常を「処理」ではなく「なくす」ことを考えなくてはならないが、現状維持が主たる業務となってしまう。

 また、②の人材育成主体には、現場モンロー主義、箇所によるタコつぼ化が起きるリスクがある。
 基本的に現場業務は、入社して退社するまで同じ現場で仕事をする。
 ある業務に習熟するためには、現場のOJTが機能して、その現場にに必要な技能は保持される。
 しかしその「同質性」と「隔絶性」は「他者と強調しない孤立主義」を生み出すリスクがある。 

 これほどはっきりと分かりやすく現場の問題が言語化されていることに腹落ちした。

 その現場の問題を指摘した後に、非凡な現場の作り方が論じられる。
 
 ここで俺が必要に思った行動と態度は、この二つ。

・標準を作る。
・ミドルアップ・ミドルダウン

 個人的には3年以上現場を離れたのち、現場に戻って1ヶ月半。
 せっかくならば現場を変えられるところから変えていきたいところだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス
感想投稿日 : 2021年8月18日
読了日 : 2021年8月18日
本棚登録日 : 2021年8月18日

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