北欧諸国の実態について、デンマークに住むイギリス人ジャーナリストが紹介する本。あの辺の国は一緒くたにされがちだが、実際はそれぞれ異なった特徴を持つ。しかし一回ざっと読んだだけだと、結局どれがどうだったかほとんど覚えていない。やっぱり全部まとめてでいいのでは。
日本においては意識の高い人達の間で北欧諸国の人気は高い。曰く、高度な教育と福祉国家で国民の幸福度は高いのだ、と。このイメージはヨーロッパでも同じらしい。やはり実態としては理想郷とは言えず、高い税金を払っているのに医療サービスなどは決して高くない。便利さなら日本の方が上だろう。全体的に平等で控えめな雰囲気である。読んでいて思うのは、幸福になれるというより、不幸になりにくい社会なのではないか。
タイトルもそうだが、人々に対する描写は割と皮肉的。これは著者がイギリス人だからというのは、あまりにもステレオタイプすぎる見方だろうか。ボロクソにけなしているわけではないが、手放しに褒めるわけでもないので、北欧になんとなく憧れを持っている人は読んでおくといい。
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- 感想投稿日 : 2020年9月19日
- 読了日 : 2020年9月16日
- 本棚登録日 : 2020年9月16日
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