エンド・ゲーム 常野物語 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2009年5月20日発売)
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常野物語の三作目。
一作目の『光の帝国』では、
不思議な力を持つ 様々な常野の人々が紹介された。
二作目の『蒲公英草紙』は、記憶を「しまう」春田家の物語。
                                                                                                                                
そして、今回は拝島家の「裏返す」お話。
母親・暎子が会社の慰安旅行に行った先で意識不明に。
娘・時子は、助けを求めて、ある番号に電話をかける。
それは父の失踪後十数年間、冷蔵庫に貼ってあったメモにあったもの。
そうして出会うことになった、黒曜石のような目をした長身の男・火浦。
自分は「洗濯屋」だと名乗る。
「毎日ビクビクして苦しまずにすむよう、あんたたちを解放したい」
そう語るこの青年は、どこか不気味で、不吉な かおりを漂わせる。
                                                                                                                                                                                                
この小説は全部で324ページ。(単行本の方)
おどろおどろしい雰囲気に支配されながら、読み進めること320ページ。
最後の4ページで急に景色が変わる。
えっ?  なに、これ!? 
そういえば、『光の帝国』で語られた拝島家の物語、
タイトルは「オセロ・ゲーム」だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 恩田陸
感想投稿日 : 2021年9月17日
読了日 : 2021年9月17日
本棚登録日 : 2021年9月17日

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