山の霊異記 幻惑の尾根 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2016年7月22日発売)
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本棚登録 : 141
感想 : 14
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山の怖い話第三弾。夏になると無性に読みたくなる、海や山の自然の中での怪異譚。
山の霊異記は、実際に起きた話を集めたものなので、事実を述べているということですよね。いや、怖い。結構関東の山多いですし。
全体的に短編なので読みやすいし、山の怪異は良い意味で意外性がなくしっかり怖いのが良いです。人の形をしてても、現象だけの場合でもですが、畏怖すべきことが伝わってくるので、自然と山に入って無礼な振る舞いをすべきでないなと気持ちが引き締まると言うか。。
山で何も起きない方がおかしいというか、本来いるべき場所だよなと思って読んでいます。
でもドアの開く小屋の話は素で怖い。
あと「息子」が良かったですね。
最後でいきなりぶわっと泣かされるかと思った。
単にホラーとして楽しむ読み物ではなく、山への敬意や畏怖も抱いた上で読みたい本です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年8月28日
読了日 : 2023年8月28日
本棚登録日 : 2023年8月28日

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