【概要】
話題になった「はやぶさ」の歴史を振り返り、はやぶさプロジェクトのメンバーとの対談もついている本です。
プロジェクトメンバーが自分のプロジェクトについて語って本になるなんて、誇らしいでしょうね・・・。
平たく言うと、飛行機に乗りながら宇宙の本が読みたかったんです。
【よかった点】
はやぶさプロジェクトの最後で印象的だったエピソード。
はやぶさは、ぶっ壊れながら、地球に戻ってくるわけです。通信もままらなず、物理的にふらふらだった状態です。
そんな中、プロジェクトメンバー達は、「最後にはやぶさに地球を見せてあげよう」ということで、はやぶさのカメラで地球を撮影することを計画します。
プロジェクトの目的は、「小惑星イトカワの物質を取って来る」というものですから、この地球の撮影は目的には全く関係ない。無駄なことなのです。
それが無駄ということは、プロフェッショナルのメンバー達にはわかっていたはず。でも、撮影を実行しました。結果、3回試した最後の1枚に、はやぶさの故郷・地球が写っていたと。
宇宙開発のプロジェクトは、私達がいつも携わっている業務よりも、コストも時間も超過してしまう(ことを許されているような)イメージがあります。だからこんなことが出来たのかもしれません。
でも、それだけメンバーがプロジェクトを愛していたのだなあという事実が、羨ましくて仕方のないサラリーマンなのでした。
(やま)
読書状況:いま読んでる
公開設定:公開
カテゴリ:
社会/政治/雑学
- 感想投稿日 : 2010年9月22日
- 本棚登録日 : 2010年9月22日
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