馬籠宿の旧家に住む青山半蔵が主人公。ペリーの黒船来航時点で23歳だった半蔵が、幕末明治の激動の時代を生き抜いて亡くなるまでの長い年月を描いた作品。明治維新といえば、薩長や幕府方の偉人を主人公とした作品を多く読んできたが、地方の一市民にスポットライトを当てた作品は初めて。
中央の嵐のような時代の流れからは取り残された主人公の内なる心情の移り変わりが作品の根底だと思うが、と同時に、木曽山中の静かでゆっくりと時が流れる自然の描写が素晴らしかった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2020年6月27日
- 読了日 : 2020年5月5日
- 本棚登録日 : 2020年5月19日
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