漆黒泉 (文春文庫 も 19-2)

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  • 文藝春秋 (2008年9月3日発売)
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開封の都で茶商を営む父の知り合いの官人に、「ゆくゆくは男をも凌ぐ長身に成長するだろう」と予言された幼い晏芳娥。

ある日そんな芳娥を王宰相の嫡男・元澤が訪れ、彼女を抱き上げて「私はやがてお前の夫となる男だ」と告げる。端正で典雅な元澤に一目で恋した芳娥の心は、その日から彼の妻、王家の嫁となった……たとえ数ヶ月後にその『夫』が世を去ろうとも。
その間、たった二度しか会うことがなかったとしても。

九年後、予言に違わず並みの大男では到底かなわない高姑娘へと成長した芳娥は元澤の死が毒殺であった事実を知り、その日から夫の仇を取るため、志を守るために真犯人を追う刺客となる。
罪を暴く鍵は、元澤から芳娥へしたためられた最後の書簡にひときわ鮮やかな文字で書き記された『漆黒泉』。

しかし、その泉の秘密は誰にも明かしてはいけないものだった。
話す者の胸にも、漆黒の水が湧き出してくるから──。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: ―森福都
感想投稿日 : 2013年7月20日
本棚登録日 : 2013年7月20日

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