余命10年 soft cover edition

著者 :
  • 文芸社 (2007年12月12日発売)
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本棚登録 : 34
感想 : 3

まず先に記さねばならないのは最早僕は若くはなく、死も別れも少なからず経験してしまっているということだ。
本書は文章としては些か拙く技巧もそれほどない。あっと驚くような仕掛けもなくある意味で淡々と話は進んでいく。
そこには一切の期待もないし、読み手のときめきもない。どちらかというと先に書いたような稚拙さや、主人公をとりまくイベントにはなじらんでしまう瞬間さえもある。
しかしながら読み進めてしまったのはほかでもない、作者の存在、その人生が投影されているという先入観があったからだ。

この本が売れるための嘘ならば良いのに、とさえ思うほど僕はもう歳を取ってしまったのだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2017年9月1日
読了日 : 2017年9月1日
本棚登録日 : 2017年9月1日

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