*大阪のデザイン事務所で働く奈加子と東京の建築会社に勤める重信。共に人間関係や仕事の理不尽に振り回され、肉体にも精神にも災難がふりかかる32歳。たった一度会ったきり、しかし偶然にも名字と生年月日が同じだったことから、二人はふとした瞬間に互いを思い出す。男女のささやかな繋がりを描くお仕事小説*
そこそこ頑張るし前向きにやってもみるけど、思い通りにいかない現実は「もういいや、何でもいいや」と大人の割り切りで曖昧に消化させてしまう、このリアルさよ。日常の小さな喜びも悪態も倦怠感もひっくるめた、働く大人の世界観が本当に上手い。白黒つかない曖昧なラストも、微笑ましくて良し。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
Bossanovaはいかが?
- 感想投稿日 : 2017年1月31日
- 読了日 : 2017年1月31日
- 本棚登録日 : 2017年1月31日
みんなの感想をみる