紫蘭の花嫁 (文春文庫 の 7-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2000年11月10日発売)
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本棚登録 : 654
感想 : 54
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*「あいつから逃げなきゃ!」執拗に追ってくる男の影に脅えつつ、逃亡を続ける花屋の店員、三田村夏季。同じ頃、神奈川県下では不可解な連続女性殺人事件が起こり、刑事部長・小田垣の苦悩の日々が始まった…。追う者と追われる者の心理が複雑に絡み合い、やがて衝撃のクライマックスへ。傑作長篇ミステリー*

十ン年ぶりの再読。いやー、今読んでもその巧妙で緻密なストーリー展開には脱帽です。あれこれと想像を巡らせながら読み進めると、一層楽しめます。
ただ、改めて読むと、それまでは丁寧かつ周到な運びだったわりに、運を天に任せたような夏希の罠はやや雑な気が…初読時は、その劇的な展開に胸を躍らせたものですが。エピローグの、少々浮足立った二人のやり取りもなんだか…
とは言え、ラストの≪ニュース≫で一気に締める手法はさすが。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: Bossanovaはいかが?
感想投稿日 : 2018年3月17日
読了日 : 2018年3月17日
本棚登録日 : 2018年3月17日

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