粉飾決算を巡る経済社会小説。
モデル企業の東芝問題がタイムリーすぎて一気に読みました。
古賀視点での高度成長期末期からの証券業界黒歴史のパートと、小堀視点の現在の事件調査のパートがうまくリンクしてると思います。
ただ、視点がくるくる変わるのと、文体が同じような感じなので、どちらのパートだったか一瞬迷ってしまうことがありました。
ラストは政界も巻き込んでのあいまいにしているのは、モデル企業の現実での決着がついていないからかなと思いました。
それにしても、現在進行中の問題を取り扱っているのに、企業や政治家のモデルがすぐにわかる作りは著者のチャレンジを感じます。
惜しむらくは、小堀たちナンバーの活躍が躍動的ではないのが残念でした。
一応、ナンバーシリーズつながりですよね。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2017年3月16日
- 読了日 : 2017年3月16日
- 本棚登録日 : 2017年3月15日
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