シリーズ三作目。ここ十冊ほど殺伐とした作品ばかり読んでいたので、本シリーズの清涼感は正に胸に沁み渡る。佐兵衛の行方が澪と芳に不穏な陰を落とす「豊年星」も、小松原の正体に澪が近づく「花一輪」も相変わらず小気味良いが、澪と野江を描く表題作「想い雲」はやはり光る。刹那の邂逅にて野江から発せられる『澪ちゃん』の一声には分かっちゃいるけど胸が熱くなる。澪×又次の【三方よし】コンビのやり取りも軽快で、これまた続きが楽しみになる。安心して楽しめるシリーズだ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年6月20日
- 読了日 : 2018年2月16日
- 本棚登録日 : 2018年6月20日
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