果しなき流れの果に (ハルキ文庫 こ 1-1)

著者 :
  • 角川春樹事務所 (1997年12月1日発売)
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本棚登録 : 1062
感想 : 104
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高校生の時以来なので、約50年ぶりの再読でした。この壮大なスケール感はやはり昭和40年代だからこそといったところでしょうか。今だったら、構想段階でそこまで風呂敷を広げようとは思わないような気がします。ここのところの中国において三体が生まれたのもそういうことでしょうか。
そう言えば、お話の中に2020年代のくだりが出てきますが、残念ながら小松さんが考えていたほど進歩はしていないみたいですね、実際は。
今回古本で、この本と光瀬龍さんの「百億の昼と千億の夜」を購入し、読んでいるところですが、やはり文体が古いといいますか、言い回しとか最近の作家による文章とは異なりますね。年寄りの私にとって違和感はないのですが、ブクログのレビューを拝見すると、おそらく若い世代の方だと思われますが、「物語が頭に入ってこない」的な感想が書かれていて、これが世代の相違なのでしょう。
私にとって、本を読む楽しさを教えてくれたのは、この両氏と筒井康隆さんであり、この本は私にとって大切なバイブルのひとつです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年1月23日
読了日 : 2022年1月23日
本棚登録日 : 2021年10月19日

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