呪いだホラーだの香りも残滓も見当たらない(笑)
リング、らせんでは超常現象をもっともらしく理屈づけしていて、文系脳を鞭打って理解しようとがんばった。
なのにビデオテープを見て1週間後に死ぬということが 「ループという空間の内部に生きている固体が、その内部の力だけに頼ってできる範囲を越えているということである。」とバッサリいかれていてちょっといじける。
相変わらず分子生物学だ塩基配列だの細かい部分はぼんやりとしか把握できてない自覚はあるものの、全体像を把握した目線で前2作の色んなシーンを紐解く流れも面白かった。
この作品が持つ新たな世界観が今までの世界を内包しているという感覚もなんともいえない興奮がある。
幕開けからずっと灰色だったこの物語に日が射した読後感は悪くないと思います。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2016年9月9日
- 読了日 : 2016年9月9日
- 本棚登録日 : 2016年9月7日
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