女性教師の衝撃的な告白から始まる崩壊の物語。
とんでもないものを作ったな、と思った。
このようなジャンルの本をイヤミスと呼ぶらしい。
読んでイヤな気持ちになるミステリー。
告白はその代名詞ともいえる作品である。
しかし、ただ嫌な気持ちになるだけならば、
きっとこの作品を他人に勧めたりはしないだろう。
この本の面白さは巧みな心理描写にある。
心が弱いからだろうと、
想像したこともなかった狂人たちの感情は、
覗いてみると、あぁ一緒なんだなあと思った。
ただ、先生の本心はわからなかったが、
親でも、教師でも、どちらでもない感情で
淡々と行う復讐は誰よりも怖く映る。
その恐怖で物語を挟むものだから、
手にした衝撃、読み終えた余韻、
それらが色濃く残って、イヤミスを助長している。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年7月16日
- 読了日 : 2018年7月14日
- 本棚登録日 : 2018年7月10日
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