告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)

著者 :
  • 双葉社 (2010年4月8日発売)
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本棚登録 : 58024
感想 : 5372
4

女性教師の衝撃的な告白から始まる崩壊の物語。

とんでもないものを作ったな、と思った。
このようなジャンルの本をイヤミスと呼ぶらしい。
読んでイヤな気持ちになるミステリー。
告白はその代名詞ともいえる作品である。

しかし、ただ嫌な気持ちになるだけならば、
きっとこの作品を他人に勧めたりはしないだろう。

この本の面白さは巧みな心理描写にある。

心が弱いからだろうと、
想像したこともなかった狂人たちの感情は、
覗いてみると、あぁ一緒なんだなあと思った。

ただ、先生の本心はわからなかったが、
親でも、教師でも、どちらでもない感情で
淡々と行う復讐は誰よりも怖く映る。
その恐怖で物語を挟むものだから、
手にした衝撃、読み終えた余韻、
それらが色濃く残って、イヤミスを助長している。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年7月16日
読了日 : 2018年7月14日
本棚登録日 : 2018年7月10日

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