ともしび・谷間 他7篇 (岩波文庫 赤 623-7)

  • 岩波書店 (2009年10月16日発売)
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感想 : 14
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ともしびと最後の話がよかった。待ちの明かりを見てこの明かりは我々が整備したんだと眺める。しかし年が経てば更に街は発展していくだろう。我々が死んだ後の世界ではなおさらだ。その時には今我々がともしたこの明かりもろとも我々の存在も忘れ去られてしまうんだろうと嘆く。そういうことを考えていたらとたんにこの世がどうでもよくなってくる主人公たち。私はこのような世界の見かたをしていないからこの登場人物のような感想は抱かない。それは我々が死んだあとでもこの世界は回り続けるという視点に立ったときにのみ立ち現われる思想である。私はそのような思想は持たない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2010年1月11日
読了日 : 2010年1月8日
本棚登録日 : 2010年1月8日

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