ピカレスク小説の系譜にありつつ、写実主義的な小説。
感情を行動でしか表現できなかった不器用な主人公の回顧録のかたちをとっている。シンプルで粗野な語り口が、坦々と克明に出来事を追っていく。
恋愛と憎悪、暴力、殺人といったテーマが取りざたされ、人間性を浮き彫りにするようなかたちか。時に哲学的な考察もはさまれる。
さほど凄惨さはなく、テーマの取り扱い方含め、存外目新しさとか個性を感じなかった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
スペイン・ポルトガル文学
- 感想投稿日 : 2011年2月12日
- 読了日 : 2011年2月12日
- 本棚登録日 : 2011年2月12日
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