潮騒 (新潮文庫)

著者 :
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 おいおい、ハッピーエンドかよ。今時(といっても、昭和29年の作品だそうですが。)、こんなお気軽な話、そうはお目にかかれないよ。しかも、携帯小説でもなんでもなく、あの三島由紀夫の作品というから驚いてしまう。

 途中で、深夜に安夫が初江を待ち伏せる場面で、思わぬ邪魔が入ります。そう、蜂です、蜂。3回もチクリとやっています。くまのプーさんですか? アニメじゃあるまいし。

 その割には、小説の語り口はかたいというか何というか、彼の作品はまだ2つしか読んでいませんが、女性に対する扱いが冷たい印象があります。しかも、自分勝手にどんどん話を進めてしまう、この作品も読んでいてそんな感じがしました。

 と書いてきましたが、別につまらない作品というわけではありません。大人が忘れてしまったような、若者らしい一途さがあふれていて、読後の余韻は悪くないです。

 5回も映画化されているそうですので、堀ちえみ以外のバージョンを一度観てみたいです。やっぱり吉永小百合かなあ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説・文学
感想投稿日 : 2014年4月3日
読了日 : 2010年7月4日
本棚登録日 : 2014年4月3日

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