聞いたことはあるけれども読んだことがない、内容は知らないという本がたくさんあるのは、誰もがそうだと思います。特に、学校でそういう本があることだけは習ったとか、そう言えばテレビでそんな本があることを聞いたとか、でも内容まではわからないというのが、ある意味ほとんどではないでしょうか。
そんな反省も込めて、この本のタイトルを見たとき、読んでみようかという気になりました。さて、どんな10冊が選ばれているのでしょうか。
アンネの日記
聖書
コーラン
プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神
資本論
イスラーム原理主義の「道しるべ」
沈黙の春
種の起源
雇用、利子および貨幣の一般理論
資本主義と自由
お恥ずかしながら、そもそも私は、聞いたこともない本がいくつかありました。それに、最初が「アンネの日記」というのも正直驚きでした。例えば、「聖書」が最初であればわかる気がするのですが。
この10冊を本当に読もうとすれば、相当時間と労力を要すると思いますが、そこはさすが池上彰さんですので、私にもよくわかるように、実に平易に解説してくれます。まるで、娯楽番組でも観ているかのように、あっという間に読み終えることができました。
読み終わった感想としては、やはり、日本人が思う以上に、世界は宗教の影響を受けているということです。宗教という背景を知らなければ、日本は、様々な国々とうまく付き合うことができないと感じました。また、私たちが生きていく上で大切にしなければならない真理や、解決しなければならない課題は、すでに大昔から指摘されているということにも驚きました。指摘されているにもかかわらず、人間がそれらを軽視、あるいは無視をしてしまっているという現実。特に、「沈黙の春」で指摘されている環境の問題については、私たちは目をそらすことはできません。まして、原発など、問題外だと私は思うのですが…。
この手の本は、入り口としては最高ですが、私としては、できれば原典に当たりたいと、そういう気持ちはもっています。でも、この10冊以外にも、名前しか知らない有名な本はいっぱいありますので、時間がいくらあっても足りませんね。
- 感想投稿日 : 2020年8月19日
- 読了日 : 2020年8月17日
- 本棚登録日 : 2020年9月1日
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