「ベルリンは晴れているか」でミステリー要素を散りばめた戦争不条理を読んで、この本も興味があり手に取った。ノルマンディー上陸作戦から始まる。主人公のティモシー・コール。役割は戦場でのコック。今回もミステリー要素が面白かった。600箱の粉末卵の謎、不要となったパラシュートをかき集める兵士の目的、聖夜の雪原をさまよう幽霊兵士の正体など。ロシアのウクライナ侵攻が行われる今、ドイツの他国侵攻と重なる。ロシアの民間人への酷い蹂躙。この悲劇が80年前に起きていたとは。浅く深く掘り下げる深緑作品は、また読んでみたい。⑤
人間は忘れる生きものだ。やがては明らかな過ちさえも正当化する。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
不条理
- 感想投稿日 : 2022年4月22日
- 読了日 : 2022年4月22日
- 本棚登録日 : 2022年4月22日
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