鬼門の将軍

著者 :
  • 新潮社 (2017年2月22日発売)
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本棚登録 : 102
感想 : 20
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QEDと毒草師の合同スピンオフのような作品。『七夕の雨闇』に出てきた萬願寺響子とその従弟の鳴上漣が殺人事件とあんまし関係ないところで将門の解釈を進めていくという、でも殺人事件は要らんやん、という野暮は言わないです、はじかみとかガリ的な要らんようで要るというか、お約束というか、ともかく大変馴染みのある安心感のある展開。漣はタタルに師事しているようで連絡をとってヒントをもらったりと QEDネクストジェネレーション的な感じ。本文1958年が今からちょうど四十年前と言及しているので1998年ということか、となると七夕の雨闇のずいぶん前の話になるが、 貴船の事件はすでに終わっているので、そこらへんの時代関係なんのかと改めて理解したがなんとなく違和感が。旧作の事件を覚えていなさすぎ。今回の舞台になるのが貴船神社、京都神田明神、成田山新勝寺、神田明神、将門塚。やはり今作も QEDに比べてライトな感じで物足りなさはあるが、逆に気楽に読めるのがいいのかもしれない、、でもやっぱりもうちょっとディープなのが読みたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ
感想投稿日 : 2017年4月7日
読了日 : 2017年4月7日
本棚登録日 : 2017年4月2日

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