家にも学校にも居場所がない小学校6年生のマッキーは「放課後こども教室」にいる数少ない高学年生。
ある日、高学年のタヌ、健太、愛ちゃんと一緒にドラムを手作りすることになった。やってみるとこれが楽しい。普段話さないみんなのことも見えてきた。
作ったのなら鳴らしてみよう。
最初はただの騒音だった。でも作ってるときは楽しかった。がんばって練習して演奏してみたら、きっともっと楽しい。やる前から諦めるなんてつまらない。
そこでみんなでやってみることにしたのが「トーキングドラム」。
西アフリカで、打楽器を使って、言葉のようにコミュニケーションをとること。
それぞれ家庭の事情や、悩みを持っている小学生たちが、なにかに打ち込み、居場所を見つける話。
マッキーの語りのテンポが良く、惹き込まれながら読めます。強気で見た目もヒップホップ系だけど、家庭や友達の悩みがあったり、それも一人で悩んじゃったりして、実は相手のことが見えていなかったことが分かったり。
大きな事件があるわけでも、明快ないじめがあるわけでもないけれど、誰でも心に抱えているものが、気持ちの持ち方で前向きになれたり、気持ちを通じあえるやり方が分かった、ということでスッキリするお話です。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小学校教科書紹介本
- 感想投稿日 : 2022年8月11日
- 読了日 : 2022年8月11日
- 本棚登録日 : 2022年8月11日
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