カミーユ・ヴェルーヴェン警部三部作、ここに完結。
あの「その女アレックス」が2作目、「悲しみのイレーヌ」が1作目でした。
妻を失って5年、ようやく立ち直りかけたカミーユ。
ところが恋人のアンヌがたまたま事件に巻き込まれ、思わぬ重症を負う。
ふつう、身内だと捜査できないところ、カミーユは恋人を守るため、自ら捜査に乗り出す。
職を失いかねない職権乱用もしつつ、疾走する3日間の話。
前作で過酷な目にあったのに、またまた踏んだり蹴ったりの傷だらけ。
とはいえ、練り上げられたプロットと、思わず引き込まれる文章力は、華麗とも言える様相を呈します。
シリーズ全体でまた響き合う‥
母親が愛煙家だったためらしく、145センチという低身長のカミーユ。
高名な画家の母親には愛憎半ばする思いを抱いていたのだが、悲惨な出来事が続くある日、ふとした感慨が‥
そんなところにも唸らされてしまう。
ちょっと悔しくなって、いやこんな酷な話、大ベストセラーになるのもいかがかと言いたくなったり(笑)
部下のルイと警視長のル・グエンがいい人なので、彼らとは離れないでほしいなあ‥
胸を抉るような話が何作も延々続くのも辛いけど。
スピンオフでホッとする話とか?読んでみたいです。
ルメートルがそんな作品を書いてくれるとすれば、だけど(笑)
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリ(ヒーロー)
- 感想投稿日 : 2018年6月1日
- 読了日 : 2017年11月14日
- 本棚登録日 : 2018年6月1日
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